2018年の秋より死生観の手記をまとめ、身近な方々の話を聞く中で今後、直面する問題の一つが家族の介護と看取りになっていくのではないかと私たちは考えています。
現代社会の大きな問題となっている高齢化、超高齢化社会。
そして、老々介護、働き世代の介護離職、ヤングケアラー等、これらは誰にでも起こりうる問題です。
その時、どこへ相談すればいいのか、どんな選択肢があるのか、共に活動している現役看護師が現場で良く受ける質問を元に簡単なフローをまとめました。
介護や、看取りに直面した時に少しでもお役に立てればとシリーズで更新していきたいと思います。
今回は家族が終末期の病気になった時についてお話していきます。
まず、医師から告げられた宣告を受け入れるまでに時間がかかると思います。
ご本人、そしてご家族にとって”今、何ができるのか”を考えることから始めなければなりません。
”死”を受け入れること、そしてそれまでの時間をどう共に過ごしていくのか。
普段生活している中では全く考えることのない”最期の時“について考えなければならなくなります。
まずは共にある人と、残された時間についてゆっくりと向き合う時間を作っていきましょう。
その中で最期を迎える決断をする場合に必要なことを以下に記します。
1.最期を迎える決断をする場合に必要なこと
患者さんが自分の意思を伝えられる状態であれば、具体的な話し合いを家族で行いましょう。
・自分の希望を具体的に書いておく(最期まで治療を続けたい、苦しい治療は止めたい、延命処置の有無、等)
・どのように最期を迎えたいか、正直に話す
・家族の考えや思いを共有する
・どのように毎日を過ごすか(会いたい人はいないか、食べたいもの、見たいもの、行きたい所は?等)
・体を動かすことが難しくなってきた時のケアについて検討する(在宅医療を選択した場合の訪問看護師や、
ヘルパーのいない時間など、家族が本当に対応できるか、等)
・やり残していることは何か?解決できることはあるのか?
刻一刻と過行く時間をどう過ごすのかの方向性を決めておくことはとても大切です。
次回は、緩和医療に移行する場合についてお届けします。